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おしえて!淡口しょうゆ
- 常用漢字では「薄口」ですが、古来しょうゆは色の濃淡を表す「淡口」を使っています。 それは「薄口しょうゆ」と記載すると、濃口しょうゆよりも「味が薄い、塩分が薄い」という誤解を与えかねないため、本来の特長の1つである「色が淡(あわ)い」ということから「淡口」としているのです。
- しょうゆはpH4.7~4.9の酸性です。
一般的に、私たちがおいしいと感じる料理は、pH6付近にあります。淡口しょうゆが素材の味やだし味を生かすことができる要因の1つに、淡口しょうゆを用いた料理のpHがその値に近いことが挙げられます。これに対して、濃口しょうゆで味付けするとこれより低い値になり、素材をしょうゆ味に染めてしまうのです。
※ 酸性・アルカリ性はpHという水素イオン濃度の単位で表し、酸っぱさの指標でもあります。pHは0~14の数値で表し、pH7が中性で、数字が小さいほど酸性が強く、大きいほどアルカリ性が強いことを示します。
- しょうゆの色は、ひと言では言い表せない微妙な色です。少量を白い小鉢に入れ、明るい場所で少し傾けてみてください。良いしょうゆは、濁りがなくすっきりとした光沢があり、赤みと黄みがほどよく調和した色をしています。
しょうゆには「むらさき」という別名があります。しょうゆの持つ美しい色に由来しており、その上品さを上手く言い表した言葉といえます。
- しょうゆも水と同じく凍りますが、塩分があるため0度では凍りません。一般に塩分が高いものほど凍りにくいという性質があるので、塩分の少ない減塩しょうゆで-10度、普通のものなら-25度で凍ります。
一般にしょうゆは、温度が高いほど色や香りの劣化が進みます。常温保管より長く品質を保持するには、冷蔵保管をおすすめします。
- 栓を開けていない液体の入ったペットボトルの内部は、外気より気圧が低いため、そのままだと凹もうとする力が働き、容器に歪みが生じてしまいます。これを防ぎ安定した形状を保つ役割がこの形にあるのです。また、持った時の滑り止めにもなっています。
- しょうゆ(醤油)の「油」は「とろりとした液体、粘りのある液体」という意味で使われています。しょうゆという言葉ができたのは室町時代と考えられますが、当時のしょうゆは今のたまりしょうゆに近いものではなかったかと考えられ、見た目は水よりも油に近い粘りを感じたのではないでしょうか。
- 原料、塩分濃度が違うのは当然ですが、醸造工程中で大きく異なるのは麹菌を使用するかどうかです。しょうゆづくりにおいては、原料中のでんぷんをブドウ糖に分解するため麹菌が必要となりますが、ワイン造りでは原料のぶどうに既にブドウ糖が多量に存在しているので、麹菌の力を借りる必要がないのです。
- 賞味期限とは「容器包装が開かれていない製品が、表示方法によって保存された場合に、その食味及び品質特長を十分に保持しうると製造業者が認める期間」と定義されています。
つまり、メーカーが独自に決めても良いのですが、しょうゆ業界では官能検査のベテランが、しょうゆの種類別・販売する容器別に、未開栓の状態で室温(20度)で保存し、その品質保持期間を決定しています。
- 色が濃くなった淡口しょうゆは、お使いいただいても問題はありませんが、色が濃くなるにつれて香りもきつくなっていきますので、あまり色が濃くならないうちに使い切っていただくのが上手な使い方と言えます。
淡口しょうゆの色が濃くなる大きな原因は、空気、温度、光です。
お買い上げいただいて栓を開けた後は、以下の点に注意して保存してください。- ・使用後は栓をしっかりとしめておく。
- ・暖かい場所、明るい場所に置くのは避ける。冷暗所、とくに冷蔵庫の中などが保存に適した場所です。